ブログ「下野新聞 第3弾♪ 」

2008.10.20

下野新聞 第3弾♪ 

ブログ

◎20日付・しもつけ随想・「Experience(経験)」
先日、久々に六本木のスイートベイジルへ、辛島美登里さんのセッションライブを聴きに行きました。
透き通る第一声から魅了され、思わず涙をぬぐったほど。あっという間の一時間半でした。
あたたかいお人柄も感じ取れ、「明日に向かってがんばるぞ~っ!」と活力を頂いた素敵な時間でした。
音楽って素晴らしいですね。
私は、レコード会社を辞めて足利に戻り今年で十年になります。
最初は失敗だらけでしたが、先輩に教えて頂いた一つ一つの経験のおかげで今の私がある、と思っています。
担当アーティストは才能のある方で、海外レコーディングはビジネスクラスで同伴、ロンドンとスウェーデンに
一カ月滞在、ビックアーティストを目前に緊張しつつもワクワク、ドキドキと貴重な体験でした。
ロンドンで印象深い出来事は、プロデューサーのいとこのレニー・クラビッツがいらしてギターを弾いてくださるという
サプライズ、あの感動は一生忘れられません。
当時の仕事はスケジュール調整から始まり、CD発売時はテレビ、ラジオ局、CDショップの全国キャンペーン巡り、
コンサートツアーにレコーディング、スタジオでは食事の手配などの雑用ですが、私なりの雰囲気作りに努力したりと、
そうした繰り返しでした。
経験豊かな職場でライブや取材の撮影が出来たのも、大学で写真を専攻したおかげ。やりがいがありました。
時間は不規則で、スタイリストさんの衣装合わせやレコーディングが終わるのが明け方になることもあり、
気持ちが限界になった時は、リフレッシュのために仕事帰りに車で葉山のデニーズへ向かったりもしました。
ダナ・キャランのスーツにパパイアを食べながら半べそ泣きの怪しい私。「朝日を見たら帰ろう!」と思ったのに
残念ながら曇りで見えず、それでも吹っ切れた自分がいて、また仕事も頑張れたのです。
コンサートでの思い出は、中野サンプラザや赤坂ブリッツのカーテンコールの際に見た観客の笑顔。
何とも言えない気持ちを思い出します。裏方の私でも感激ですから!
ファンからの感動を真正面で受け止める歌手という仕事がうらやましかった。
十年前の今ごろ、仕事を辞める話を知人にした際に、「一度音楽の世界を知ると、必ず戻りたくなるものだよ」
と言われたものですが、現在は素敵な経験として私の身になり、無駄なことなんてないのだと感謝しています。
大好きなアーティストは、ピアニストの塩谷哲さん、歌手の露崎春女さん、ボサノバ歌手のChieさん。
ぜひ! 生で聴いてほしいです。
 (ジュエリーアーティスト)

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